はじめに
この FAQ について
PC を起動しようとした時や使用している最中に、突然、青い画面と謎のメッセージが表示される。
このブルースクリーンはいったいどんな時に起きるのでしょうか。
この FAQ では、ブルースクリーンが起こる原因の特定方法と、データを失わずに解決するための対処方法を説明します。
原因と対処法
ブルースクリーンとは
ブルースクリーンは、Windows OS に深刻なエラー発生時のメッセージです。
青い画面とともに 「 問題が発生したため PC を再起動する必要があります 」 「 A Problem has not been detected and windows has not been shut down… 」 などのメッセージが表示されます。
PC の起動中に発生する場合と、作業中に発生する場合があります。
ブルースクリーン発生時は、焦って電源を切らないようにします。
動作していないように見えても、PC はエラーログを記録しています。多くの場合、10 分ほど経つと自動的に再起動します。
再起動後に無事起動できた場合は、外付け SSD / HDD や USB フラッシュメモリーなどを接続して、大切なデータをコピーしておくことをお勧めします。再度ブルースクリーンが発生したり、起動できなくなったりする可能性があるためです。
英語のメッセージが表示されている場合は、強制終了する前にエラーコード ( STOP コード ) をメモします。
エラーコードは主に 「 Technical Information 」 という文字の下に表示されます。
10 桁の英数字によって、ブルースクリーンの原因をある程度特定することができます。
ブルースクリーンと再起動が延々とループする場合や、10 分以上待っても自動的に再起動しない場合は、電源ボタンを押して強制終了します。
ドライバーに問題がある場合
ドライバーとは、Windows OS が、ディスプレイ アダプター、ネットワーク アダプターやストレージなどのデバイスを認識するために必要なソフトウェアです。ドライバーには、Windows OS に標準で入っているドライバー、Windows Update で追加されるドライバー、ユーザーが自分でインストールするドライバーなどがあります。異常が起きるとデバイスを認識できなくなり、PC が動作を停止し、ブルースクリーンが発生することがあります。
以下のエラーコードが表示されている場合は、ドライバーが原因でブルースクリーンが発生している可能性があります。
エラーコード
( STOPコード ) |
内容 |
0x0000000A
|
IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL
ドライバーが不適切なメモリーアドレスを使用している |
0x0000001E
|
KMODE_EXCEPTION_NOT_HANDLED
CPU による有効でない命令をカーネル ( OS の中枢 ) が検出した可能性 |
0x0000003F
|
NO_MORE_SYSTEM_PTES
ドライバーやアプリによるメモリーの管理が適切でない可能性 |
0x0000007E
|
SYSTEM_THREAD_EXCEPTION_NOT_HANDLED
ドライバーに互換性の問題が発生している、または破損している可能性 |
0x0000009F
|
DRIVER_POWER_STATE_FAILURE
デバイスドライバーや接続しているデバイスの不具合の可能性 |
0x000000BE
|
ATTEMPTED_WRITE_TO_READONLY_MEMORY
ドライバーまたはメモリーが不良・破損している可能性 |
0x000000D1
|
DRIVER_IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL
ドライバーに不具合がある可能性 |
0x000000D8
|
DRIVER_USED_EXCESSIVE_PTES
ドライバーがメモリー使用量を適切にクリーンアップできなかった場合に発生します。
ドライバーに不具合がある可能性 |
0x00000116
|
VIDEO_TDR_FAILURE
ディスプレイドライバーに不具合がある可能性 |
など
【 対処方法 】
- 周辺機器を取り外して起動
- この方法で解決した場合は、それぞれの周辺機器のドライバーが最新かどうかを確認し、古い場合は最新のドライバーをインストールして、1台ずつ接続していきます。
特定の機器を接続し際に問題が発生する場合は、その機器のドライバーがご利用の PC に対応していないか、機器自体が故障している可能性があります。使用を停止して、機器のメーカーにご相談することをお勧めします。
- ウイルス対策ソフトを実行
- PC がウイルスに感染し、それが原因でエラーが発生した場合も、ブルースクリーンが表示されることがあります。
再起動後に起動できた場合は、念のためウイルス対策アプリを実行して、ウイルスに感染していないかチェックします。感染していた場合は、ウイルスを駆除することで解決する可能性があります。
- 更新プログラムのアンインストールを実行
- Windows Update 後にブルースクリーンが発生する場合は、更新プログラムのアンインストールを実行し、アップデート前の状態に戻すことで解決する場合があります。
ただし、ストレージに異常がある場合は、この作業を行うことで症状を悪化させてしまう可能性がありますのでご注意ください。
- 「 システムの復元 」 または 「 初期状態に戻す 」 を実行
- アプリのインストール後、ブルースクリーンが発生した場合は、アプリのドライバーが原因になっている可能性があります。
この場合は、「システムの復元」または「初期状態に戻す」を実行して以前の状態に戻すことで、解決できる可能性があります。
「 システムの復元 」 を実行すると、復元ポイント以降に保存したデータはすべて削除されます。
「 初期状態に戻す 」 を実行すると、すべてのデータが削除され、購入時の状態に戻ります。
- 解決しない場合は
- 後述のサードウェーブ サポートセンターへお問合せください。
メモリーに問題がある場合
メモリーとは、PC が効率的に処理を行うために、データを一時的に保存する場所です。メモリーが故障すると、正常にデータ処理を行えなくなるため、PC が動作を停止し、ブルースクリーンが発生することがあります。
以下のエラーコードが表示されている場合は、メモリーが原因でブルースクリーンが発生している可能性があります。
エラーコード
( STOPコード ) |
内容 |
0x0000002E
|
DATA_BUS_ERROR
メモリー不良の可能性 |
0x00000050
|
PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA
メモリーが物理的に破損している可能性 |
0x0000007F
|
UNEXPECTED_KERNEL_MODE_TRAP
メモリーが物理的に破損している可能性 |
0x000000F2
|
HARDWARE_INTERRUPT_STORM
メモリーに不具合がある可能性 |
など
【 対処方法 】
メモリーは、多くの場合、PC 内部のマザーボード上のスロットに挿し込む形で取り付けられています。挿し込みが緩むなど接触不良を起こすと、メモリーが認識できなくなり、ブルースクリーン発生の原因になります。
ノート PC などではメモリーのカバーが簡単に外せる場合、デスクトップ PC では側面パネルが簡単に外せる場合は、メモリーをいったん外し、挿し直すことで、接触不良が解消することがあります。
ただし、メモリーは静電気に弱いため、作業の際は静電気が発生しないよう十分ご注意ください。
上記のエラーコードが表示され、メモリーを挿し直しても解決しない場合は、メモリーが故障している可能性がありますので、メモリー交換をご検討ください。
メモリーの種類や交換方法は PC によって異なりますので、後述のサードウェーブ サポートセンターへお問合せください。
ストレージ ( HDD / SSD ) に問題がある場合
PC 内蔵ストレージ ( HDD / SSD ) が故障した場合や、ストレージ ( HDD / SSD ) の接続ケーブルが断線・接触不良を起こした場合も、PC が動作を停止し、ブルースクリーンが発生することがあります。
以下のエラーコードが表示されている場合は、ストレージ ( HDD / SSD ) が原因でブルースクリーンが発生している可能性があります。
エラーコード
( STOPコード ) |
内容 |
0x00000024
|
NTFS_FILE_SYSTEM
HDD のファイルシステム、または不良ブロック ( セクター ) が破損している可能性 |
0x0000007A
|
KERNEL_DATA_INPAGE_ERROR
ストレージが物理的に破損している可能性 |
0x000000ED
|
UNEXPECTED_KERNEL_MODE_TRAP
ストレージの物理的な故障の可能性 |
0x000000F4
|
HARDWARE_INTERRUPT_STORM
ストレージ、またはストレージケーブルが故障している可能性
また、メモリーが原因の場合もこのコードが出ることがあります |
など
【 対処方法 】
ストレージ関連のエラーコードの場合は、ストレージの交換で改善することがあります。
周辺機器を接続している場合は、すべて取り外して起動することで改善する場合があります。この方法で改善した場合は、デバイスの読み込み順が間違っている可能性があります。
PC 内部のマザーボードには、マザーボード上の部品やキーボード、マウス、ストレージ、ドライブなどの管理・制御を行う 「 UEFI ( BIOS(バイオス)) 」 というプログラムが搭載されています。パソコンが起動する際、まずこの 「 UEFI ( BIOS(バイオス)) 」 が起動し、それぞれの部品を認識します。その後、内蔵ストレージに保存されている Windows OS が起動し、PC の操作が可能になります。
「 UEFI ( BIOS(バイオス)) 」 は通常、内蔵ストレージから OS を起動するように設定されています。
しかしいつの間にか周辺機器などから起動するよう設定が変更されてしまうと、 周辺機器などに OS 入りストレージが無いため、起動用内蔵ストレージ、Windowsのシステムファイルは正常であるにもかかわらず PC が起動できなくなります。
そうした場合は、PC 起動時に 「 UEFI ( BIOS(バイオス)) 」 呼び出しキーを押し 「 UEFI ( BIOS(バイオス)) 」 を起動し、正しく設定し直します。
Microsoft 参考サイト